こんにちは。
「子どもたちの無限の可能性を広げる親を増やそう!」
を提唱している佐々木のり子です。
突然ですが、
お子さんが「習い事をやめたい」と言い出したとき、
親としてはどう対応すればよいか迷うことがありますよね。
お悩みとしてもご相談いただくことがよくあります。
たとえば、
「せっかく始めたのに、すぐやめてしまっていいの?」
「途中で投げ出すクセがつくのでは?」
「本当にやめたいのか、それとも一時的な気持ちなのか?」
いろいろな思いが頭をよぎるかもしれません。
でも、 大切なのは、親の考えを押しつけるのではなく、
子どもの気持ちをしっかり受け止めることです。
今回は、習い事をやめたいと言い出したときの
対処法について考えてみましょう。
① まずは「なぜやめたいのか?」をじっくり聞く
子どもが「やめたい」と言ったとき、すぐに「ダメ」
と否定せず、まずは 「どうしてやめたいの?」 と、
落ち着いて理由を聞いてみましょう。
やめたい理由は、子どもによってさまざまです。
難しくてついていけない → 努力しても成果が出ず、
苦しさを感じている
楽しくない、興味がなくなった →
最初は楽しかったが、気持ちが変わった
先生や友達との関係がうまくいかない →
指導が厳しい、友達とトラブルがある
他にやりたいことができた → 新しい興味が出てきた
このとき、「どうしてやめたいの?」と
詰問するのではなく、「そう思ったんだね」
「どんなときにそう感じるの?」 と
優しく聞くことが大切です。
子ども自身も、何が嫌なのかをはっきり
言語化できていないこともあります。
話をする中で、「本当にやめたいのか、
それとも一時的な気持ちなのか?」を
整理できるようになります。
② やめる・続ける以外の選択肢を考えてみる
理由を聞いたうえで、「やめる」「続ける」以外の
選択肢がないかを一緒に考えてみるのもおすすめです。
例えば、
「レッスンの回数を減らす」(毎週→隔週にする)
「別のコースに変える」(個人レッスン→グループレッスンにする)
「先生を変える」(相性が合わない場合)
「少しお休みしてみる」(気持ちが変わるか様子を見る)
子どもの気持ちを尊重しつつ、別の解決策がないかを考えてみることで、
「やっぱり続けたい」と思うこともあります。
③ 「どこまで続けるか」を一緒に決める
子どもが「もう無理!」と感じているときに無理強いすると、
習い事自体が嫌いになってしまうこともあります。
でも、すぐにやめるのではなく、
「あと○回までは頑張ってみようか?」 と、
続ける期間を決めるのも一つの方法です。
例えば、
「発表会(試合)が終わるまでやってみよう」
「今月いっぱいは頑張ってみよう」
「今の級をクリアするまではやってみよう」
期限を決めることで、子どもも「あと少し頑張ろう」と
思えることがあります。途中で投げ出すのではなく、
「やりきった」という経験をさせてあげるのも大切です。
④ 「やめる=悪いこと」ではないと伝える
親としては「一度始めたことは最後までやるべき」
と思うかもしれません。
でも、習い事をやめることが必ずしも悪いことではない
という視点も大事です。
やめることで、別の新しいことに挑戦できる
向いていないと分かっただけでも収穫
自分で決断する経験ができる
大切なのは、「やめることが逃げではない」と伝えること。
子ども自身が「やめてもいいんだ」と思えることで、
新しいことに挑戦する意欲につながります。
⑤ 「やめた後、どうする?」を一緒に考える
やめた後に何もしない状態が続くと、
「せっかくの経験が無駄になった」と感じて
しまうことがあります。
そこで、「やめた後にどんなことをしたいか?」を
一緒に考えるのも大切です。
「違う習い事を試してみる?」
「趣味として続ける?」(ピアノはやめても家で弾く、など)
「学校のクラブ活動でやってみる?」
「時間ができた分、他のことに挑戦してみる?」
「やめる」ことが前向きな選択になるように、
次のステップを考えると、子どもも安心して決断できます。
⑥ 「親の気持ち」も伝えてみる
子どもの気持ちを尊重しつつ、
親の気持ちも伝えることは大切です。
「あなたが楽しく通えているならいいけど、
無理をしているなら心配だよ」
「せっかく頑張ってきたから、
続けてほしい気持ちもあるよ」
こんなふうに、子どもを責めるのではなく、
親の気持ちを素直に伝えることで、
子どもも親の思いを理解しやすくなります。
まとめ:やめることも成長の一つ
子どもが「習い事をやめたい」と言ったとき、
まずは理由をじっくり聞く
やめる以外の選択肢を考える
「どこまで続けるか」を一緒に決める
「やめる=悪いこと」ではないと伝える
「やめた後、どうする?」を考える
親の気持ちも伝える
このプロセスを大切にすることで、
子ども自身が「納得して決断する」経験ができます。
やめることも、成長の一つのステップ。
無理に続けさせるのではなく、子どもが自分で考え、
次の一歩を踏み出せるようにサポートしていきましょう。