先日、研修トレーニングを行いました。
どんどん成長・進化していかれる皆さんの姿に
とてもうれしく思っています。
さて、コーチングがもたらす変化の土台には、
「自分自身のあり方」と「自己効力感(自分にはできる!
という感覚)」が深く関わっています。
でも、もし自分に自信がなかったら?
「私にできるだろうか?」
「やっぱり無理かも……」
そんな不安を抱えていると、
せっかく目の前にチャンスがあっても、
それが見えなくなってしまいます。
これは心理学でいう「ストコーマ(Scotoma)」、
いわゆる「心理的盲点」です。
ストコーマは、本来「盲点」という意味の医学用語ですが、
コーチングでは「思い込みによって
見えなくなっていること」を指します。
私たちは、これまでの経験や価値観、
思い込みをもとに現実を解釈しています。
そのため、本来なら見えるはずのものが
見えなくなることがあるのです。
例えば、誰かに「あなたは素晴らしい親ですね」
と言われても、「そんなことない」と
即座に否定してしまうことはありませんか?
自分で「ダメな親だ」と思い込んでいると、
どれほど周囲が良いところを伝えてくれても、
なかなか信じることができません。
例えばこんなケース
「私はダメな親だ」と思い込んでいる場合
→ どんなに頑張っても、できていないことばかりに目がいく。
→ 子どもが成長していることや、うまくいっていることに気づけない。
→ さらには、自分の努力も正当に評価できず、さらに自信を失ってしまう。
「部下はやる気がない」と決めつけている場合
→ 頑張っている姿よりも、やる気がないと感じる場面ばかりが目につく。
→ 結果として、部下のモチベーションを下げる関わり方をしてしまう。
→ その結果、部下の成長の機会を奪い、組織全体の雰囲気にも悪影響を及ぼす。
では、ストコーマを外すにはどうしたらよいのでしょう?
コーチングでは、この「心理的盲点」に気づき、
視野を広げることがとても重要です。
そのために、質問やフィードバックを活用します。
✅ 「本当にそうでしょうか? 他の可能性は?」
✅ 「別の角度から見ると、どう見えますか?」
✅ 「もし他の人があなたの立場だったら、どう考えるでしょう?」
✅ 「できていることにフォーカスすると、どんな変化が生まれますか?」
こうした問いかけによって、クライアントの視野が広がり、
新たな可能性に気づくことができます。
ストコーマとは、「見えているつもりで見えていないもの」。
コーチングでは、クライアントが気づいていない視点を発見し、
より良い選択肢を生み出せるようサポートすることが大切です。
心理的盲点を超えたとき、新しい可能性が広がります。
あなたの「見えていなかったもの」は何でしょうか?
気づくことで、人生はもっと豊かになりますよ!
日々の小さな気づきを積み重ねることで、
思考の枠が広がり、より柔軟で前向きな
生き方ができるようになります。
ぜひ、今日から自分の中のストコーマに気づき、
視点を広げてみてくださいね!